前コラムで登場した「耐荷重はJAFA規格3000N以上」とはどういう意味でしょうか。OAフロアの性能評価でよく見かけるJAFA規格ですが、その規格の内容を解説しているWEBページは多くはありません。そこで、このコラムで簡単に解説しておきます。
JAFA規格とは
JAFAとは、フリーアクセスフロア工業会(Japan Access Floor Association)の略称であり、「フリーアクセスフロアに関する情報の収集および提供、調査、研究、ならびに普及と啓蒙を行う」団体(
http://www.free-access-floor.jp/ )のことを指します。そして、JAFA規格とは、同団体が、JIS A1450(フリーアクセスフロアの構成材試験方法)に基づいて、OAフロアの性能評価方法、性能値及びその取り扱いについて定めた規格です。
JAFAは公的機関ではない為、JAFA規格そのものに強制力はありませんが、同団体にはOAフロアを製造するほとんどのメーカーが参加していることから、同規格はOAフロアの性能評価を客観的に表示する指標として国内で定着しています。
JAFA規格による試験項目としては、耐荷重試験、衝撃試験、ローリングロード試験、燃焼試験、帯電性試験、漏えい抵抗試験、振動試験等があり、それぞれに試験方法と判定基準が定められています。
耐荷重JAFA規格2000N ・3000Nとは?
上記JAFA規格に基づいた耐荷重試験では、OAフロアの最弱部に一定のN(力を表す単位でニュートンと呼ぶ)を加え、載荷時の変形が規定値以内であるか否か、荷重除去後の残留変形が規定値以内であるか否かを試験し、2000N・3000N・4000N・5000Nの四区分で判定します。
溝構法とパネル構法支柱分離型のOAフロアは一般的に3000N~5000Nの耐荷重性能を有する製品が主流であるのに対し、パネル構法支柱一体型のOAフロアは2000N~3000N程度の耐荷重性能を有する製品が多いのが現状(2012年11月11日現在)です。
OAフロアを敷設するにあたっては、入居する企業のビジネスシーンを想定してどの程度の強度が必要かをしっかりと調査・設計し、JAFA規格に基づいてこれに適したOAフロアを選択することが大切であると言えるでしょう。