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No.035 第二章~満室になる建築設計 具体例⑤~

【洗面所】


――共用部分と言えば、大抵、洗面所と男女トイレがありますよね。共用廊下までの印象が良くても、水回りが雑然としていたり、暗かったり、清潔でなかったりすると、私がテナントなら入居しないかもしれません。その辺りはどうでしょう。

「テナントさんの気持ちになってビルを設計することは大変重要です。まず洗面所ですが、洗面所はトイレにつながる空間ですから、設計に際しては他人の視線や音に対する配慮が必要です。また、オフィスの分割使用に対応するためにも、洗面所は共用部に造るのが基本です。このように配置場所が適切でないと、空間自体に問題がなくても使い勝手の悪いものになってしまいます。
洗面所の条件としては、いうまでもなく明るく清潔であることです。壁や床、カウンターなど全体を白を基調とした色使いで明るさと清潔感を出します。照明は天井からのダウンライトに加えて手元からもライトを当てます。鏡を見る際に影にならないような照明計画が必要です。大型の鏡の設置は奥行き感を演出することができますから、空間に広がりと開放感が出てきます。
不特定多数の人が利用する蛇口には、手をかざすと出る自動水栓が基本です。衛生面でも効果的です。また、パブリックスペースにおける洗面空間というものは、様々な用途を求められます。たとえば、歯磨きに利用する人いるでしょう。営業から帰った社員が顔を洗うかもしれない。コンタクトレンズを洗うかもしれない。また、髪を整えたり、服装のチェック、お化粧を直す人もいるでしょう。それらの動作が無理なくできる空間であること、適切な照明があり、明るい空間であること。様々な付帯行為への配慮が、より上質な空間を生み出していきます。設計は使う人の立場に立って想像力を働かせることが大切です。そしてリフレッシュできる気持ち良い空間であることも忘れてはいけません。」

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