オフィスで使われる消費電力の内訳を調べると、一般的に空調と照明が全体の7〜8割を占めるケースが多いことがわかります。では、そもそも電気料金はどのように算出されているのでしょうか。「基本料金」+「使用料金」=「電気料金」、という漠然とした認識をお持ちの方は多いと思いますが、三菱電機システムサービス様はその仕組みをうまく利用して電気代を引き下げる「デマンド(需要電力)制御」という省エネシステムをご提案されています。
電気料金の「基本料金」は、当月と過去11ヶ月間で30分の消費電力が最大になった月を基準に決められており、ほかの月でいくら消費電力量が少なくても、その最大デマンド値が1年間の基準となります。
三菱電機システムサービス様は、このデマンド制御をより効果的にするための次のステップとして、消費電力の多くを占める空調または照明を高効率化し、電気料金のうちの「使用料金」を減らすためのご提案もされています。その際、省エネタイプの設備を一式導入することで省エネをより促進できるのはもちろんですが、空調であれば定期メンテナンスやオーバーホール、照明であればインバータ安定器への部品交換だけでも効果が期待できるケースもあり、三菱電機システムサービス様ではデマンド制御のみの工事も含め様々なご要望に応じて対応されているそうです。
このデマンド制御は、消費電力の目標値を明確に設定して空調の入り切りを自動的に行うため、導入予算とテナント様の協力を得ることができれば、検討の価値がある設備ではないかと思いました。
当社では、従前より、照明安定器はインバータ式への切替を推進しており、省エネに向けた取組みが皆様にメリットを提供できるものであることを実感しております。
>取材メモ
どんなに優れた省エネ設備でも、リニューアルには当然導入コストがかかります。三菱電機システムサービス様がお客様にイニシャル回収のお話をするなかで、回収期限のご要望が以前の5年から3年、さらに2年にまで引き下げられている実態を感じられているそうです。省エネ設備は現在非常に種類が多く、メリットもさまざまなので、オーナー様に対し的確な導入のご提案ができる知識の習得をさらに進めていかなければならないと思いました。
※本記事は2010年8月4日取材時点の情報を元に作成しております。
取材協力・情報提供:三菱電機システムサービス株式会社