約1,000社を超えるメーカー商品を含め、数10万点にもおよぶ幅広い領域の商品を取り扱うスズデン様。その商品群を約5,000社以上ものユーザー企業様に迅速かつ正確に供給できる機動力は、独自の情報・物流システムを導入したロジスティック機能が担っています。
2009年3月に開設したスズデン様の「東京物流センター」は、千葉県松戸市にあります。建設面積5,115.57平方メートル、延床面積1万182.9平方メートル、鉄骨造地上2階建の建物は地震の揺れが直接伝わらない免震構造になっており、お客様にお届けする商品を安全に保管できる危機管理体制を備えているのが特長です。
【2009年3月に開設した東京物流センター】
この東京物流センターで保管している在庫は常時約1万6,000点とのことでしたが、センターでは在庫出荷だけでなく、メーカーから入荷した商品を当日のうちに出荷する体制もとっており、お客様へ直接商品をお届けするダイレクト出荷の件数は日当たり約6,000件にものぼるそうです。物流センターで働いているスタッフが約90名とのことでしたので、その処理能力には圧倒されます。それを可能にしたのが、これまで培ってきたノウハウに裏づけられたスズデン様のローコストオペレーションの賜物と言えるでしょう。これまで分散していた物流センターを同センターに一元化したのも、物流コストや要員の効率化が主眼であり、そのメリットを他部門の強化に投入されています。新物流センターの開設に伴い、新たに導入したバーコードシステムで商品の出入荷や検品の管理を行うことで、人的ミスの軽減や作業時間の短縮を大幅に実現できたそうです。すべてのお客様に直送できる体制が整ったのもこのセンターあってのことだそうで、お客様のメリットも飛躍的に高まったとのこと。適正な在庫管理と業務の効率化が精度とスピードを格段に引き上げ、高品質物流システムが、お客様へのサービス品質の向上につながっているのだと思いました。
>取材メモ
ピッキング作業(商品を探す作業)の際、以前は熟練の作業員でないと商品を効率よく探すことができなかったそうですが、新しく導入したバーコードシステムではハンディ端末が作業員に棚の在りかを教え、間違えると警報音と振動で知らせる仕組みになっているそうで、使い方を知れば誰でもできるシステムとのことでした。この新システムの導入には、効率を上げるための作業のユニバーサル化がポイントになっていると思いますが、適切な機器やシステムを適切な箇所に導入することにより確実に問題の解決が図れた好例だと思いました。現在多くのビルで省エネ設備の導入が検討課題となっていますが、お客様の要望に対し、そのポイントをしっかりと見極めた提案であれば、大きなメリットを提供できるという実感を得ることができました。
※本記事は2010年8月4日取材時点の情報を元に作成しております。
取材協力・情報提供:スズデン株式会社