スズデン株式会社編-1-

オフィスビルは生き物です。竣工時はいわば生まれたばかりの赤ん坊で、時間とともに年齢を重ねていきます。私たちPMの役割は、ビルが世に出て健やかに成長し、いつまでも必要とされる存在であり続けるように、その生き方をサポートすることです。そのため、PMには、親、友人、教師、医者などの役割があり、幅広い知識が要求されます。日々の業務をさせていただきつつ、さらに質の高いマネジメントを遂行していくために、より広く深い知識を持った協力会社様との連携は不可欠です。

今回お話をお伺いしたのは、工場における自動・省エネ化を支えるFA（ファクトリーオートメーション）機器の取り扱いを主力とする技術商社、スズデン株式会社様（以下、スズデン様と表記します）です。昭和23年創業のスズデン様は当初照明の卸を営まれていたそうですが、実際に商品を使われるお客様の顔や用途が見えないことに危機感を抱き、またFAへの先見性も相まって、よりお客様に近い立場で提案ができるように業態を変化させて来られたそうです。現在スズデン様はFA機器を中心に、多様な機器に組み込まれる電子・デバイス機器、ネットワーク関連機器などの情報・通信機器、電気配線や照明などに関わる電設資材などを商材として扱われており、国内有力メーカー約1,000社の仕入先と約5,000社を超えるユーザー企業を結び、もの造りに不可欠な数々のソリューションを提供されています。

自らを「もの造りサポーティングカンパニー」と称するスズデン様の強みは、自社のシステムエンジニアによる技術支援を柱に、高機能商品やシステムの提供をメーカーに代わって行う「メーカー代行機能」、独自の物流システムで構成する「ロジスティック機能」、お客様の一括購買を代行する「購買代行機能」、適正価格で小ロット購入に応えるオリジナルブランド「UBON（ユーボン）」等の機能を最大限に発揮して、もの造りの現場領域に踏み込んだ多角的なサービスを提供されているところにあります。加えて秋葉原に展開している販売ショップ「俺コン アキバ」でも広く一般に商品を提供されるなど、国内のあらゆるメーカーをはじめとするもの造りの現場を広範にサポートされています。

スズデン様は2009年、3カ所に分散していた物流センターを統合し、業界に比類なしとの自負を持つロジスティック機能を「東京物流センター」に一元化して新たに始動されました。今回の取材はスズデン様の計らいにより、この新しい物流センターの見学も兼ねたものとなりました。

>取材メモ
スズデン様はメーカーとのパイプも強く、当社でもセミナー開催や新商品情報などを逐次いただいている関係です。また、製品や部材の取り扱いだけでなく電気器具や空調機の施工も行っているとのことでした。取扱商品の広さだけでなく、ネットワークの深さや、その絆をさらに強く継続できるだけのノウハウの深さに改めて驚嘆する思いでした。

※本記事は2010年8月4日取材時点の情報を元に作成しております。