現在、大規模リニューアルを検討中のオフィスビルをお持ちで、省エネに関心のあるオーナー様、また改正省エネ法を受け、エネルギー消費の改善を行わなければならないテナント様は多くいらっしゃるものの、何から手をつけたらいいかわからない、という実情があると感じています。そこで、パナソニック電工様からご提案いただいたのが、省エネ支援機器「多回路エネルギーモニタ」です。
この「多回路エネルギーモニタ」は空調や照明、コンセントなどの電圧・電流・電力・積算電力量を計測し、設備機器の消費電力をデータ化して数値として「見える化」するもので、パナソニック電工様では、オフィスの省エネをプロセス化するためのスターターおよび監視役として位置づけていらっしゃいます。
確かに、具体的な数値にまで踏み込んだ省エネ対策を行うためには、どの設備にどれくらいのエネルギーが使用されているかを「知る」ことが一番の近道です。「多回路エネルギーモニタ」を利用すれば、現在の消費電力の無駄がどこにあるかを探り、改善のための優先順位を的確につけることができるばかりか、省エネに対する運用や設備の導入後の効果を実証することもできます。加えて、導入時の簡易性と導入後の拡張性にも長けているとのことで、1回線1部屋の設置から、最大16回線まで増設することができるそうです。これを現場に応用すれば、1棟のビルで用途や目的が異なる専用室のうち特定の1室に設置して改善策を施したり、全室同じ面積・同じ用途の専用室であれば1室だけに設置して、省エネ設備投入後の効果測定をもとに他の専用室にも展開したりといった、フレキシブルな使い方が可能になります。
>取材メモ
業務を遂行する上で常に感じていることですが、「改善」または「向上」させるために「知る」ことは重要です。さらに「どこまで深く知るか」によって、アウトプットの質は確実に変わるものです。「多回路エネルギーモニタ」は確実な省エネ対策を施すにあたり、間違った取組みに陥ることなく、現状を深く知るために非常に有効なツールであると思いました。費用対効果を常に追求する現在のビジネス環境では、測定というステップは一見、迂遠と思われますが、省エネの取組みがこれからの課題である実態において、必要不可欠なものだと言えます。
※本記事は2010年6月8日取材時点の情報を元に作成しております。
取材協力・情報提供:パナソニック電工株式会社