サンゲツ様には、インテリアデザインのエキスパートが集まるデザイン室が存在します。デザイン室のスタッフは、学校、老人福祉施設、病院などのように、物件の種類に特化した得意分野を持ち、専門知識が必要な施設への提案や、空間のコーディネートに関する他のスタッフへのバックアップを行っています。その存在は、トータルインテリアの提案をモットーとするサンゲツ様の重要な基軸のひとつとなっているようです。
お話によれば、現在のオフィスビルにおけるインテリアのニーズは多様化し、バラエティが豊富になってきているとのことでした。そこには従来の「オフィスの床=グレー」といった固定観念が払拭され、それぞれの企業がお気に入りのインテリアアイテムや、個性豊かな内装を積極的に選択する事例が増えているそうです。
【サンゲツ様が施工されたコーディネート例】
サンゲツ様のお客様には、「高級感を出したい」というご要望から内装にシックな色を多用したり、「他社と差別化を図りたい」というご要望から鮮やかな柄を 1点だけポイントに使ったりと、色彩を効果的に取り入れるケースが多いそうで、ストライプやグラデーションなど見せ方にこだわったインテリア材へのお問い合わせも増えてきているとのことでした。また、休憩スペースにグリーンの内装材を使ってヒーリング効果を出し、ワークスペースにはダークな色合いで集中力を高めたりと、ゾーニングに色彩心理学を応用したオフィスの事例もあり、今後さらに高まる企業様の価値観を尊重したオフィス空間ニーズに対応できるスキルを当社でも高めていかなければならないと思いました。
「現在のインテリアデザインのトレンドを一言で表すなら、トレンドがないのがトレンドだと思います」このようにおっしゃるサンゲツ様では、自社のデザイン室が大きな強みとなり、メーカーにとってある意味厳しいニーズの多様化が追い風にすらなっている印象を受けました。同様に、当社にとってもサンゲツ様のデザイン室の存在が、今後のさらなる連携に大きな可能性を有しています。
>取材メモ
デザイン的に質が高いものに対するニーズが増えている背景には、数年前に著しい進出を見せた外資系ホテルの存在があるそうです。ホテルの上質な内装はマンションのモデルルームに影響を与え、インテリアが創出する空間の価値をエンドユーザーが認めたことで、日本のインテリアの底上げが行われたのではないかとのお話でした。とは言え、ユーザーが「自由に選べる」受け皿をつくったサンゲツ様はじめ業界の方々の企業努力は推して知るべしで、そのスケール感は今後もさらに拡がっていくのだろうと感じました。
※本記事は2010年4月6日取材時点の情報を元に作成しております。
取材協力・情報提供:株式会社サンゲツ