新着情報

コクヨ株式会社編-3-

オフィスの消費電力は、照明、コンセント、空調の3分野が大きく占めています。私たちPMも日々の業務で感じていることなのですが、「さらなる省エネ」を見出すためには、設備、いわゆるモノがエコ化されるだけでなく、その場で働くワーカーの意識が変わることが重要です。エコライブオフィスのもうひとつの目的は、CO2削減目標をオフィスに掲げたうえで、いかに働く人ひとりひとりのエコに対する意識と、業務の生産性が向上できるかを実験することにあるそうで、そのための仕組みづくりにも面白い工夫が施されていました。

そのひとつが「オフィスダーツ」というシステムです。働く人が固定席を持たないフリーアドレス制をベースとして、生産性とエネルギー効率をより向上させるために、コンピュータがダーツゲームのようにワーカーの座席を決める仕組みです。エコライブオフィスにはコクヨグループの3つの部門、約120 名が働いており、オフィスダーツによって見知らぬ人同士が隣同士になることで新しいコミュニケーションが生まれ、社内に新しい交流や発想が生まれるという成果が少しずつ現れているそうです。また、席の割り当て時に、最大2時間までの利用時間をコンピュータに入力することでワーカーに時間の意識付けが図られたり、時間帯によって座席を一カ所に集めて割り当てることで節電を図ることも可能だそうです。


また、エコ意識を高めるために導入された「エコピヨ」と呼ばれるシステムも興味深いものでした。照明が不要なガーデンオフィスへの出入りや、エレベーターを使わずに階段を利用するたびに、個人のセキュリティーカードを専用リーダーにかざすことで利用度がチェックされる仕組みで、その記録と蓄積が都度専用モニターに表示され、個人のエコ意識に働きかけるというものです。さらにこの記録をもとに、個人のCO2削減量をランキング形式で3カ月に1度表彰をしているとのことでした。このシステムは、当初は各自がPCで入力する記録方式だったものを、カードの読み取り式に変えることで参加率の向上が図れ、エコ意識のレベルを引き上げるシステムとして商品化が検討されているそうです。

オフィス内でルールを設定して節電を図る方法は、決して珍しい取り組みではなくなりました。しかしエコライブオフィスは、大切なのはルールよりも人の意識だということを訴求しています。ひらめきに満ちたアイテム群をどう使いこなしていけるか、どうしたら生産性の向上に働きかけられるかを常に見つめ、より創造的にエコを実践できるソリューションを開発し提案するエコライブオフィスの今後の展開を注視していきたいと思います。

>取材メモ
エコライブオフィスのワーカーはさまざまな分科会に所属されているそうで、個々の感性を活かしながら、エコライブオフィスのさらなる進化に取り組まれています。ご説明の中で興味深いと感じたのは、ガーデンスペースでの働き方を考えるガーデンワークプロジェクトに女性スタッフが参加されていて、「紫外線対策」という女性ならではの視点から外部機関へのセミナー依頼へとつながっていったというお話でした。個人の発見や気づきを共有して実践へつなげる体勢は当社PMにも通じるところがありますが、その瞬発力や推進力にはより見習うものがあるように思いました。

※本記事は2010年5月13日取材時点の情報を元に作成しております。


取材協力・情報提供:コクヨ株式会社



最新記事10件を表示

2025.08.04お知らせ
広告掲載のご案内
2025.07.21お知らせ
広告掲載のご案内
2025.07.15お知らせ
社名変更ならびにホームページURL変更のお知らせ
2025.07.14お知らせ
広告掲載のご案内
2025.07.07お知らせ
広告掲載のご案内
2025.06.30お知らせ
広告掲載のご案内
2025.06.23お知らせ
広告掲載のご案内
2025.06.16お知らせ
広告掲載のご案内
2025.06.09お知らせ
広告掲載のご案内
2025.06.02お知らせ
広告掲載のご案内