当社PMとの今後の取り組みについてご意見をいただきました。テーマは日常のメンテナンスとリニューアル提案です。
石材の日常メンテナンスとして、表面にワックス等のコーティングを施すのは、関ヶ原リニューアル様は推奨できないそうです。天然石である石材に適切ではないコーティング等をしてしまうと、石が「呼吸」をできなくなり、本来の質感や美観を保てなくなってしまうことがその理由です。
当社では、このような知見を踏まえ、清掃メンテナンス時には、原則として中性洗剤しか使用しない仕様を定義しており、日々細心の注意を払っておりますが、例外的に発生するクリーニングの難しい汚れなどに対しては、個別対応を行っています。そのような特異なケースの際に、原因を把握し、適切な対応を取れることはPMとして当然ともいうべき大切な日常業務の一つです。石材に精通する関ヶ原リニューアル様と、さらに質が高く適切な対応策を共有し現状維持とメンテナンス性を高めることは、オーナー様だけでなく、オフィスビルを使用するテナント様に対しても、共用部の清潔感や美しさを保つために有効だと考えます。
【ショールームでは、コーティング材を含め、実際の材質が確認できます】
また、大規模リニューアルなどの際に、写真カタログやデータではなかなか伝わりにくい石材の質感を確認できる、関ヶ原石材様の東京営業所にあるショールームを活用することも有効です。このショールームには常時400種類以上の実物サンプルが用意されており、実際に目で見て、手で触って材質を確認することができますし、コーティング加工した石材の実物サンプルもあります。石材の材質により、光沢や照明の映り具合などのデザイン性と、滑りやすさなどの機能性が異なる事を考慮し、最適なリニューアル提案を行えるよう、関ヶ原リニューアル様とのより積極的な協力体制を築き、今後も取り組んでいきたいと思います。
>取材メモ
石材のメンテナンス方法を誤ると、再生できなくなるケースもあるそうです。逆に、正しい知識と適切な対応をすることで、天然石材は蘇りその美しさを取り戻します。清掃メンテナンスは日々行われ、ともすれば機械的な作業となる危険性があるため、当社では清掃基準の明確化と品質向上の具体的な目標を持って取り組んでいますが、その素材や材質、加工方法などによって、メンテナンス手法もまた異なってくることを再確認し、常に繊細に、ディティールにこだわった美観を保てるようPMに求められることは大いにあると痛感しました。
※本記事は2010年3月9日取材時点の情報を元に作成しております。
取材協力・情報提供:関ヶ原リニューアルサービス株式会社