私たちPM(注)は、テナント様の快適な業務活動をサポートするために、オフィスビルの特性をあらゆる角度から掌握し、ご入居される皆様にとって常に最適なオフィス環境のご提案に努めています。とりわけ、ビジネススタイルの変容が加速する昨今、オフィス構築の分野への取り組みは、今後さらに力を入れていくべき事柄のひとつと捉えています。
今回お話を伺ったのは、事務機メーカーとして広く知られ、オフィス構築のためのさまざまなソリューションを提供している株式会社イトーキ様(以下イトーキ様と表記します)です。イトーキ様は自社製品であるオフィス家具や什器の提案だけでなく、働く場所としてのオフィスをファシリティマネジメントの視点から捉え、オフィス移転やリニューアルの際の総合的なプロデュースや、オフィスそのものの戦略的な運用を、幅広くサポートするマネジメントサービスを行っています。
オフィスのレイアウト設計もその一環で、働きやすいオフィス環境をつくることで企業様のビジネスメリットに与することを目的としていますが、イトーキ様によればその際最も重要なのが、「オフィスをプログラミングする」ということなのだそうです。現状を分析するだけでなく、1 年後、2 年後の将来像を描いて、そのために必要なものを段階的に計画し、実施していくこと。この未来から現在を捉え、広い視野で全体をマネジメントしていくという発想は、まさに私たちPM にも共通する視点であり、とても共感できるものです。
また、現状をしっかり分析するためには、テナント様の日常的な声を聞き、そこにある潜在的な要望を汲み取ることが必要なのだと思います。その点においても私たちPM が担える役割は大きいものであり、テナント様のさらなる快適さの追求のために今後大きな可能性を秘めた分野であることを再認識しました。
>取材メモ
イトーキ様は1975 年、業界に先駆けて「オフィスプランセンター」というオフィスプランニングの専門部署を創設したそうです。レイアウトとの相乗効果でオフィスはより効果的に利用できるという着眼点は、事務機メーカーのプロフェッショナルならではの視点であり、見習うべき先見性の深さだと思いました。
※本記事は2009年12月8日取材時点の情報を元に作成しております。
注)文中の「PM」はすべて「プロパティマネジメント」の略です。(以下、本編共通)
取材協力・情報提供:株式会社イトーキ