「アドバンテージ」をとるために-2-マイルのような明らかな付加価値がなくとも、支払方法の選択肢として「引落し」か「振込み」を選べるということだけでも、差別化として意味があるように思います。それはお客様に対して選択肢を提示できるというアドバンテージだと思うのです。
例えば方法をひとつしか提示しなければ、それに対して特に疑問を抱くこともなく、素通りして納得してしまうものかもしれません。家賃の支払いであれば「振込み」が当然のこととして、ほかの手段について考えることはありませんでした。しかしそこで「引落し」か「振込み」を選べる選択肢を提示することにより、そこに初めてお客様の主体性と想像力が生まれると思うのです。どちらが自分にとって良いものなのか、どちらが一般的に支持されているのか、ひょっとして、もっと他の可能性もあるのではないか、と。そしてその選択肢は、極端に異なる意味合いを持つほうが感覚的にも理解されやすく、その幅を広げる意味で効果が高いということを、この例によって認識しました。
PMとして、日々の業務でアドバンテージを意識すべきなのはリーシングだと思います。お客様に当社の物件をお選びいただくためのひとつの方法として、一般的には与えられることの少ない部分に選択肢を提示できれば、これまでになかった価値を提供できるのかもしれません。その重要性を認識しながら可能性を掘り下げ、答えを見出し、日常から得た気付きを自身の業務として実践していきたいと考えています。