私の今年のテーマは「知は現場にあり」です。業務上、地図や図面によく目を通すのですが、それを見て現場の位置や概要を理解したつもりでいても、実際その現場に行ったらイメージが違うことがあります。自分の目で確かめないと、本当の状況というものが把握できないという場面に遭遇する度に「知は現場にあり」という言葉が思い浮かぶのです。
パソコンを使って仕事をすることが増え、インターネットの普及で、あらゆる情報が机上で手にはいるようになりました。その結果、自分の行動を振り返ってみると、手にした情報と頭の中の計算で、業務や案件の遂行を構築している場合があることに気づかされます。この思考ロジックは、PMとしての経験値が上がり、自分の頭の中で予測が立てられるようになればなるほど多くなる、落とし穴ともいえるので、その意味では今年だけではなくPMにとって永遠のテーマなのかもしれません。
現場に赴いて、あらゆる角度で状況を把握する訓練を徹底的に積むことで、その蓄積が自身の本当に生きた知識として息づくのだと思います。それは何物にも代え難い業務スキルであり、固有の財産になると考えています。あるいはその感覚が、物事を平面的ではなく立体的、多面的に捉えられることにもつながっていくと思うのです。