僕は、PM担当者が進めている案件の方向性についても型にはめるようなアドバイスを出さないように心がけています。それは「こんな方針でいこう」と枠を決めてしまうと、その枠の中でしか答えが出なくなってしまうことを防ぐためです。
もちろん、その枠の中で100点満点を取ることは可能です。でも、PMは、それ以上のプラスアルファにこそ大きな貢献があります。ですから、僕がPM担当者に出す指示やアドバイスは本人が個性を発揮できるような形になります。会話で表現するなら「こんな感じで」や「こんなニュアンスで」などです。その方がPM担当者はしっかりと自分の考えをだすことができ、時には今までの事例を超えた、素晴らしく新しい発想が生まれることもあります。
もちろん、確実に案件を遂行し、業務の効率化を図るために、他の事例を参考にすることは正しい選択肢です。でもそればかりですと業務クオリティのアップは図れませんし、なにより仕事の面白みがありません。自分で考えて、それが次につながっていくこと。その成果がこれまでの事例よりもいい結果であったり、よりよい近道だったりすれば、次につながるいい見本になります。それが、オーナー様やテナント様への最大の効果をもたらすばかりでなく、PM担当者自身や当社にとっても良いことだと思っています。