社員A
あの〜…さすがに、そろそろビルの中の話ですよ…ね?
上司
ははは。疑心暗鬼なってきたのか?そろそろ種明かしをすると、今回はビルの中には入らないんだよ。
社員A
え?そうなんですか?まだビルのまわりの話ですか?
上司
まだ、と言うかね、その先があるぞ。さっきのバランスの話、もっと具体的にわかるビルもあるんだよ。例えば…。
社員A
例えば??あっ、どこいくんですか。
上司
ほら、ここはどうかな?
社員A
どうって、まだ飲むには早過ぎるんじゃないですか。こないだも3時間、ずっと説教だった感じだし。
上司
そうだね。って、そうじゃなくて...。
この居酒屋が入ったオフィスビルをテナントの目線で見ると、どう感じるかな?
社員A
飲むのには便利かもしれないけど。でも、印象としてオフィスって感じじゃないですよね。
上司
そう、確かに、居酒屋がテナントになるくらい、アクセスの良い立地だよね。でもオフィスビルとしての評価は、立地だけでは判断できないということは君も学んだよね。
社員A
そうですね。20点ですもんね。僕、学生時代の試験でそんな点数とったことありませんよ。
上司
結構、根に持つタイプだなぁ・・・。
あるテナントさんの話なんだけど、その会社は、セキュリティという観点からビルのテナント構成を見るそうなんだ。
社員A
えぇ、テナント構成とセキュリティって、どんな関係があるんですか?
上司
君は、どう関係あると思うかな?
社員A
あの、それこそ、この間の説教された居酒屋さん、EVでオフィスのテナントさんと乗り合わせたんですけど、何か、妙に居心地悪く感じちゃったんですよね。
上司
そう!つまり、不特定多数の出入りがあるテナント、例えば飲食店舗やコンビニエンスストアなどが入っているビルの一般的な評価として、利便性は高いけれど、セキュリティは低いということなんだ。例えば、新しい高層ビルは、オフィスと店舗の動線が別で、オフィスへ入るにはセキュリティゲートがあるだろう。そういう対応が求められているんだ。
社員A
なるほど。そういう切り口はありますね。
上司
だから、君がテナントの目線で感じた部分は、時勢に沿った見方とも言えるんだよ。
社員A
セキュリティって、そこまで大事なものになっているのですね。