社員A
街を眺めると、本当に新築ビル増えましたね。ほら、あそこでもまたビル建ててます。
上司
お、本当だ。新築ビルの好影響を受けて、既存ビルの収益性も高まってきているし。ま、基本良いことだよな。
社員A
基本って…。これって全面的に良いことじゃないんですか?
上司
う〜ん。確かにこのあたりのビルも、以前は数ヶ月単位で空室になってしまう場合があったのに、今は空室率も減少して、調子が良いね。ただ、それは都心の一部だけの話で、都内全域にまで広がっているのだろうか…。
社員A
でもですよ、これだけ景気回復だと騒がれている訳じゃないですか。
上司
キミの質問の答えになっているか微妙だけど…。例えば、オフィス移転を検討するとしよう。今は、その条件の優先順位が以前とは少し違う気がするんだ。そして、テナントニーズが満たされているビルと、そうではないビルとの格差が広がっていると思うし、人気エリアも以前とは少し変化している気がするな。
社員A
あ、何となく分かります。僕なんかが見ていても、ビルのデザイン一つとってもこれまでのビルと、今建設中のビルでは全然違うって感じます。今の方がスッキリしているっていうか。
上司
うん。そうなんだよ。エリアも、駅前などの利便性が良い場所は相変わらず人気があるけど、その他のエリアでは立地条件よりも、テナントさんが優先する条件を満たしているビルの方が集客力は高いんだよね。
社員A
なるほど。僕が入社する前と今では、テナントさんのニーズは変化しているってことですね。
上司
そうだね。テナントさんだけじゃなく、ビルオーナーさんもそうだし、ビル運営のポイントや優先順位は日々変化していると言っても過言じゃないと思う。だからこそプロパティマネジメント業務に携わる私たちは、日々の変化と時代の流れに敏感じゃなくちゃな。
社員A
分かりました…。でも、あの…、どうやったらその変化に敏感になれるんですか?
上司
それは担当ビルやその周辺を歩き、生の声を聞き、現場で自分が感じることが一番だ。つまり、足で稼げってことさ。さ、今日も現場だ!
社員A
あはは。やはりそこに来ますか。